06:26 15-11-2025
中国専売のBMW iX3ロングホイールベース、2026年瀋陽で量産開始へ
BMWはNeue Klasseファミリーの展開を加速している。新型iX3に続き、中国専売となるロングホイールベースのクロスオーバーを含む、いくつもの電動モデルを準備中だ。社内コードNA6として知られるこのモデルは、欧州で販売されないにもかかわらず、すでに同地で最終テスト段階に入っている。ニュルブルクリンクでは試作車が確認され、エンジニアはハンドリングと効率を磨き込む一方、中国での試験は快適性に焦点を当てるという。サーキットでの仕上げを見る限り、ホイールベースの延長が走りの個性を薄める意図はないはずで、走りの芯はきちんと残されそうだ。
最大の変更点は延長されたホイールベースだ。グローバル仕様のiX3はホイールベースが2,897mmだが、中国向けは現地のガソリン車X3と同等の約110mmの拡大が見込まれる。これにより後席の足元は大きく広がり、キャビンには上質感を押し上げる装備も加わる。背もたれのリクライニング角の拡大や大腿部サポートの調整、アームレスト内のワイヤレス充電、そして強化されたアンビエントライト。専用のツートーン素材も検討されているという。総じて、後席に座る人がさらにゆったり過ごせる方向づけだ。
量産は瀋陽で2026年5月に開始予定。最初に登場するのはiX3 50L xDriveで、その後に30Lと40L xDriveが続き、より高出力のM60L xDriveは2027年に見込まれている。ロングホイールベースのX3 Mは計画されていない。さらに、Momentaと共同開発した中国向けの運転支援技術を搭載するとBMWは説明しており、中国市場でソフトウェアのローカライズがいっそう重要になっていることがうかがえる。ラインナップの刻み方からも、狙いの明確さが伝わってくる。