14:02 17-11-2025
カマロZL1は盗難請求39倍、標準車も13倍—米国で高まるリスクと保険料の影響
米国の保険損失データを扱うHLDIによると、盗難に関する保険請求データ(対象は2022~2024年型)では、シボレー・カマロ ZL1の請求発生確率が平均的な乗用車の39倍に達した。標準仕様のシボレー・カマロでも、その確率は平均の約13倍。いずれにしても、この差は見過ごせない。
なぜ狙われるのか。カマロ ZL1は高出力エンジンがもたらす加速で、犯行直後の逃走を容易にする。さらに、高価な装備や上質なコンポーネントは、車両ごと転売しても、部品取りにしても価値が立つ。速さも装備も、魅力そのものが弱点に変わる。その相乗効果で、米国ではカマロが盗難犯にとって格好の標的になっている。
保険料の跳ね上がりは、車両犯罪の発生率が高い地域ほど顕著だ。米国内では、カリフォルニア、テネシー、テキサスが自動車盗難の多い州として際立っており、こうした市場では、シボレー・カマロ ZL1をはじめ人気モデルのオーナーが年間の保険支出を大幅に増やさざるを得ない。華やかなパフォーマンスの裏側で、所有の現実は保険料に如実に表れる。