06:27 20-11-2025

SEAT-Cupra新CEOハウプトの戦略:RavalとMEB Entryで都市型EVを推進、バルセロナに87億ポンド投資

暫定トップとしての6カ月を経て、マルクス・ハウプトがSEAT-Cupraの舵を正式に握った。この人事のタイミングは狙い澄ましたように映る。ちょうどブランドがMEB Entryプラットフォームを用いた手の届く都市型EVのラインアップを仕上げている最中だからだ。バルセロナでの生産対象はCupra Raval、Skoda Epiq、VW ID Polo、そしてID Cross。投資総額は87億ポンドに達し、スペイン最大の産業投資となる。規模の大きさが、このプロジェクトの本気度を雄弁に物語っている。

Cupra Ravalはブランドの7番目のモデルとなり、低く構えたシャシー、よりシャープなステアリング、再設計されたサスペンションでスポーティさをきっちり維持する見通しだ。ハウプトはさらに、レンジ拡大の計画も確認。SSPプラットフォームを採用するTindayaコンセプトの市販版を含み、中東、トルコ、メキシコを視野に入れるという。パッケージの方向性を見る限り、Ravalがブランドのキャラクターを薄める心配はなさそうだ。

SEATも計画の中で存在感を保つ。IbizaとAronaのリフレッシュが控えており、2つのマークは異なる層に向けて発信し、互いを補完する関係にあるとハウプトは説明した。守備範囲を広げつつ踏み分けを崩さない、現実的で筋の通った分担だ。