09:29 25-05-2026

フォーム製超小型三輪EV「Spira」が廃線路で走行—軽量シンプルなEVの新たな可能性を実証

廃線路を走るフォーム製三輪EV「Spira」の実験プロジェクト。約5kWのモーターで走行、初回は故障も修理成功。超軽量でシンプルな構造が示すEVの新たな可能性。手作り感あふれる車両が電気モビリティの未来を考えさせる。

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電気自動車について語るとき、大抵は航続距離や充電、ソフトウェアが話題の中心になる。そんな中、まるで別世界のプロジェクトと言えるのがSpiraだ。超小型の三輪EVで、ボディはフォーム製。開発者のマット・スピアーズ氏は、公道ではなくアメリカ西部の廃線になった線路で走らせることを選んだ。

Spiraは、とても変わったクルマだ。非常に軽く、手作りのゴーカートのように見える。ラグジュアリーも大型スクリーンも複雑な電子機器もなく、三輪と約5kWの電動モーターというシンプルな構成だけが備わっている。

最初の走行はあっけなく終わった。障害物に衝突し、フロントアクスルが損傷。実験は中断された。しかしスピアーズ氏は諦めなかった。Spiraを工房に持ち帰り、修理に着手。ゴーカートの部品を調達し、ホイールを改造し、シャシーを調整し、ブレーキを調整し直した。

修理を終えたSpiraは、再び古いレールに乗り込み、今度はずっと安定して走行できた。壊れた区間や荒れた路面もこなし、遊び心から生まれたアイデアは、次第に本格的な実験へと変わっていった。量産車の基準で見れば完璧とは程遠く、安全面でも問題はあるが、それでも実際に動き、確かに興味を引く存在だ。

このプロジェクトがディーラーに並ぶことはないし、普通のEVの代わりになることもない。その価値は別のところにある。電気モビリティは高価で重く、テクノロジー満載である必要はないのだと、改めて気づかせてくれる。時には、軽いモーターと、ちょっとしたアイデアと、廃線と、好奇心だけで十分なのである。