15:48 29-05-2026
Green NCAPのライフサイクル評価:電気自動車とガソリン車の環境負荷を徹底比較
Green NCAPが欧州の新型車をライフサイクル全体で評価。電気自動車は高スコアだが、ゼロエミッションとは限らない。ルノー5 E-Tech(5つ星94%)、ミニクーパーE(95%)、ジープアベンジャーEV(96%)がトップ。ガソリン車のダチアサンデロは59%、BMW520iは46%と低評価。詳しく解説。
Green NCAPが、クルマの環境負荷は排気ガスだけにとどまらないことを改めて示した。同機関は欧州で人気の新型車を対象に、原材料の調達から生産、納車、エネルギー消費、走行、廃棄に至るライフサイクル全体を比較した。
最も注目すべき結果は、マーケティングにとって厳しい内容だ。電気自動車はよく「ゼロエミッション」と宣伝されるが、Green NCAPはその表現は文脈なしでは誤解を招くと考える。ガソリンタンクをバッテリーに換えても、それだけで持続可能なクルマになるわけではない。総合的な環境負荷は、バッテリー容量、車両重量、そして電力をどう作るかに大きく左右される。ガソリン車やハイブリッド車のスコアは明らかに低かった。
ダチア・サンデロTCe100は3つ星、スコア59%。実用燃費はまずまずだが、温室効果ガス排出量ではハイブリッドやEVに及ばない。
シトロエンC3ハイブリッドは3.5つ星、62%。マイルドハイブリッドシステムが市街地走行で特に効果を発揮する。フォルクスワーゲン・パサート1.5 eTSIは3つ星、52%で、大気質6.8点、温室効果ガス3.4点と評価された。
電気自動車は好成績だ。ルノー5 E-Techは5つ星、94%。大気質9.1点、エネルギー効率9.3点、温室効果ガスは満点の10点を獲得。ミニ・クーパーEはさらに優秀で、5つ星、95%。Green NCAPは、そのコンパクトなボディ、効率的なパワートレイン、そしてランキングでもトップクラスのCO2換算値117g/kmを高く評価した。
ジープ・アベンジャーEVは5つ星、96%だが、走行条件が消費電力を大きく変えるという重要な教訓を与える。穏やかな気候では16.4kWh/100kmだが、氷点下7度では24.8kWh/100kmに跳ね上がる。
BMW 520iマイルドハイブリッドは2.5つ星、46%。大気質6.5点、温室効果ガス2.7点。購入者にとって、これほど詳細な評価は「EV」や「ハイブリッド」という単純なラベルよりはるかに有用だ。時に、軽く、小さく、効率的であることが、最も派手な環境スローガンよりも重要なのである。