20:03 25-11-2025
ミュールハイム消防がイネオス・グレナディア特装3台を配備 ポータルアクスルで悪路・洪水に備える
ドイツのミュールハイム・アン・デア・ルールの消防・救助当局が、特装仕様のイネオス・グレナディア3台を正式に受領した。内訳はグレナディア ステーションワゴンが2台、クォーターマスターのピックアップが1台。各ボディタイプで1台ずつがポータルアクスルを備え、地上高は450mmに、最大渡河深度は800mmから1,050mmへ拡大している。地域で頻発する洪水や厳しい路面状況を見据えた選定で、カタログ映えより現場での実用を優先した、仕事に寄り添うパッケージだ。
導入に先立ち、悪路走破性やフレームの耐久性、乗員と重量機材の搬送能力が評価された。車両の架装はイネオスの長年のパートナーであるドイツのLetech社が担当。ボディは赤で高視認マーキングを施し、警告ビーコン付きのヘビーデューティなルーフラックや追加の補助灯、BFGoodrich KM3のマッドテレーンタイヤ、さらにサスペンションの40mmリフトを装備する。見せびらかすためのショーピースではなく、使い倒すための道具に振り切った仕上がりで、現場の隊員にとってはこの上なく心強い。
キャビン内には救助資機材のための収納システムと業務用通信装備を備える。ポータルアクスル仕様にはビードロックホイールとタイヤ空気圧制御システムも追加。市の担当者は、災害現場へ素早くアクセスするためにこれらの車両が必要だと説明している。こうした実務本位の仕立てなら、厳しい環境でも迷いなく任務に臨めるはずだ。