19:39 27-11-2025

メルセデス・ベンツが示したEVバッテリーの保証・交換方針と双方向充電のロードマップ

メルセデス・ベンツが電気自動車のバッテリー整備と交換の方針を明らかにした。高電圧バッテリーパックは通常使用の範囲で車両の寿命にわたって機能するよう設計されているが、具体的な年数は示していない。保証条件は車種ごとに異なり、EQSとEQEは最長10年または250,000km、EQA・EQB・EQCなどは8年または160,000kmのカバーとなる。

容量が70%を下回った場合は修理やモジュール単位の交換を行い、必要に応じて再生済みパックを搭載するという。加えて、詳細診断の拡充、モジュラーリペア、バッテリーの集中リファービッシュ体制を広げ、最大96%の資源を回収可能なリサイクルにも投資する方針だ。運用コストを抑えつつ修理へのアクセス性を高める狙いで、耐久性と所有体験の予見可能性を重視するプレミアムブランドらしい、堅実で現実的な打ち手に映る。

また、同社は2026年からV2HとV2Gによる双方向充電に対応するとし、一方で設計上の制約からV2Lは採用しないとしている。急速なバッテリー交換方式の推進も見送り、充電インフラ全体での出力向上に軸足を置く構えだ。EV自体は長いサービスライフを見据えて作られているものの、30~40年という長期スパンでの確たる見通しはあえて示していない。充電技術の進歩が加速する現状を踏まえれば、クイックチェンジに合わせて車両を作り込むより、より強力なネットワークの普及に賭ける判断は理にかなっている。