19:48 05-12-2025

マクラーレン750S『プロジェクト・クロモロジー』—MSO×ナット・ボーエンのアートカー、マイアミ2025で初披露

マクラーレンは、マイアミ・アート・ウィーク2025でアートカー「750S プロジェクト・クロモロジー」を公開した。鮮やかなレジン作品と色彩心理の探求で知られる英国人アーティスト、ナット・ボーエンとMSOが手を組んだこの企画では、透明な層を重ねて色を育てる「クロマティック・レイヤード・フィニッシュ」を初披露。表面にテクスチャーと奥行きを与え、750Sのシャープな造形をいっそう引き立てる仕上げだ。光の角度で表情が移ろい、ラインが一段と立体的に映るその見せ方は、ショーの場でも強い存在感を放つ。

cars.mclaren.com

このアプローチは単なるショーピースにとどまらないと、マクラーレンは説明する。MSOの顧客向けに750Sと750S スパイダーの追加仕様が用意され、それぞれにボーエンの仕事から着想を得た専用のパレットが与えられる。各車には、24金のエンブレムも個別にあしらわれる。

各コミッションにはアーティストのオリジナル作品が付随し、プログラムがギャラリー発想であることを明確に示す組み合わせとなる。狙いはコレクターだが、スーパーカーという希少な領域で選択を見極める購買層、つまりバッジ以上に色と素材を重んじる人たちにも響きそうだ。クルマを作品として楽しむ視点に、ブランドの仕立てが自然に重なる。