BMW 7シリーズは塗装だけで75時間 その手仕事が異次元だった
改良型BMW 7シリーズがドバイで披露された。12工程、20人超の専門スタッフ、75時間超を要するツートーン塗装は、ドイツで14,000ユーロという驚きの価格だ。
BMWは改良型7シリーズをドバイに持ち込んだが、発表会で主役を奪ったのはエンジンでも豪華な室内でもなかった。視線を集めたのはBMWインディビジュアル・デュアルフィニッシュと呼ばれるツートーン塗装だ。ドイツでの価格はなんと14,000ユーロ。ほとんど小型車1台分に迫る金額である。
展示車は艶のあるタンザナイト・ブルーIIメタリックと、マットなフローズン・タンザナイト・ブルーIIIを組み合わせる。なぜ塗装だけでここまで高いのか。BMWによれば、その工程は宝飾品づくりを思わせるほど複雑だ。全12工程に20人を超える専門教育を受けたスタッフが関わり、1台の7シリーズが塗装工場に滞在する時間は75時間を超える。通常の塗装のほぼ6倍だ。
しかも、その約半分は手作業である。塗膜を重ねる前のマスキングも研磨も人の手で行われ、2色を分けるコーチラインも手作業で描かれる。この技術の開発には2年半を要した。現時点でデュアルフィニッシュを施工するのはBMWのディンゴルフィング工場だけで、対象も7シリーズに限られる。
改良後のフラッグシップは、選べる内容まで圧倒的だ。BMWは130色のボディカラーと500種類を超えるツートーンの組み合わせを用意する。さらに7シリーズでは初めて、工場装着の22インチホイールも選択できるようになった。
もちろん、変わったのは塗装だけではない。改良型7シリーズにはBMWパノラミックiDriveとオペレーティングシステムXが採用され、完全電気自動車仕様の航続距離はWLTPで720kmを超える。つまり今回の改良は単なる化粧直しではない。それでも最初に記憶へ焼き付くのは、14,000ユーロのツートーンボディかもしれない。