23:27 07-01-2026
フィアットの電動三輪商用車TRIS、ブリュッセル・モーターショー2026で初公開
フィアットが、ヨーロッパの都市物流にちょっと異色の新顔を連れてくる。電動の三輪商用車「TRIS」は、ベルギーで1月9日に開幕するブリュッセル・モーターショー2026で初公開される。狙いどころはラストワンマイルの配送やサービス業務。最高速よりも、取り回しの軽さ、扱いやすさ、そして低コストの運用がものを言う領域だ。
設計思想は徹底して実用本位。モジュール式のボディは、フラットベッドのプラットフォーム、ピックアップ、架装用のシャシーキャブという3タイプを用意する。ピックアップは幅広い荷に対応し、残る2タイプはパートナー企業やユーザーが用途に合わせて仕立てるための“素体”だ。全長はわずか3.17mとコンパクトだが、荷台面積は約2.25平方メートルで、ユーロパレットを問題なく載せられる。公称積載量は最大540kg、車両総重量は1025kg。大型バンほどの複雑さやコストを求めず、シンプルで自在に組める道具を必要とするフリートをまっすぐに見据えたつくりと言える。
中身は都市業務に合わせて最適化されている。48Vの電動モーターは最高出力9kW、最大トルク45Nmを発生し、最高速度は45km/hに制限。6.9kWhのバッテリーはWMTC基準で航続90kmをうたい、車載チャージャーにより外部機器なしで一般的な220Vコンセントにそのまま接続できる。0〜80%までが3.5時間、フル充電は4時間40分だ。装備は5.7インチのデジタルディスプレイにUSB-Cと12Vソケット、LED照明、3点式シートベルトや後退時警報など基本的な安全装備を備える。スペックだけ見れば高速道路向きではないが、狭い路地や短距離の往復ではむしろ的確な落としどころだ。