06:31 14-01-2026

ADACが選ぶ2025年の総所有コストランキング—トップ10の7台がEV

ADACは2025年の総括として、所有コストの効率が最も高い車を選ぶ年間ランキングを公表した。調査は5年間の使用サイクルを前提に、減価、税金、保険、整備、日々のランニングコストまでを織り込んだものだと32CARS.RUは伝えている。要は、買ってから手放すまでの“財布への優しさ”を数字で競わせたわけだ。

記録上初めて、電気自動車(EV)がランキングの主役となった。前年はEVの最高位がチャートの「第二層」にとどまっていたが、2025年末にはトップ10のうち7モデルがEVという布陣にまで広がっている。

1位はヒョンデ・インスター。価格設定の巧さ、サービス費の低さ、残価の強さという三拍子が効いた。続く2位はMINI Cooper Eで、技術評価と総コストの折り合いが最も取れていたとされる。

トップ10にはこのほか、ダチア・スプリング、KIA EV3、MINI エースマン、ルノー 5 E-Tech、シュコダ・エルロックが名を連ねた。なかでも後者のシュコダ・エルロックはランキング全体で最高となる技術スコア1.6点を記録し、より手頃な競合を僅差でかわしている。

一方で、総費用の節約度ではダチア・スプリングが最も優秀で、購入価格のミニマムさと極めて低い維持費を背景に1.4点を獲得した。ADACはおよそ100車種を分析したが、「非常に良い」の評価はゼロ。「良い」が32台、「満足」が63台、「可」はさらに5台だった。

プレミアムな内燃モデルは経済面で最も苦戦。値落ちの大きさと高額なサービス費が総合効率を押し下げた。加えて、信頼できる所有コストデータが不足していたとして、中国ブランドは調査対象から外れたという。メッセージは明快だ――EVがニッチから主流へ押し上がった決め手は環境スローガンではなく、冷徹な表計算だった。

2025年版のADACリストは、市場が転機を迎えたことを物語る読み味だ。補助金でも流行でもなく、勝敗を分けたのは数字の積み上げ。もしこの趨勢が続くなら、エンジンかモーターかの選択は、胸の高鳴りではなく電卓が下す判断にますます委ねられていく。