2026年の幕開けを飾るのは、ロールス・ロイスからたったひとつ、しかし極めて重要な発表だ。ファントムの100周年を記念する特別限定版「センテナリー・プライベート・コレクション」である。わずか25台に限定されるこの記念モデルは、同ブランドのビスポーク部門が手掛ける最も精緻な作品のひとつに位置づけられる。

記念版ファントムは、77種類の手作りモチーフと24金を含む豪華な素材を通じて、このモデルの歴史を再解釈した。ツートーンのスーパーシャンパンクリスタル塗装は1930年代の映画界から着想を得ており、金色のスピリット・オブ・エクスタシー像と特製バッジがそれを引き立てる。ホイールには25のレーザー彫刻が施され、象徴的な「世紀の線」を形成している。

ロールス・ロイス ファントム センテナリー・プライベート・コレクション
rolls-roycemotorcars.com

車内はまるで美術館に様変わりする。後部座席は1926年型ファントムのデザインを踏襲し、45枚のパネルに16万針以上のステッチを施し、7人の伝説的オーナーの肖像をあしらった。フロントシートにはレーザー彫刻が施され、中央ダッシュボードには50個のアルミニウム要素からなる彫刻「アンソロジー・ギャラリー」が収められている。ブラックウッドのドアには金箔で仕上げられたヘンリー・ロイスの地図とルートが描かれる。頭上では、歴史的な星座をテーマにしたスターライトヘッドライナーが輝く。

技術面では、6.75リッターのツインターボV12エンジン(最高出力571馬力、最大トルク900Nm)を踏襲し、今回、金色のエンジン装飾がアクセントとして加わった。価格は未公表だが、標準モデルの50万ユーロというスタート価格をはるかに上回ると見られている。