トヨタは、超豪華セグメントにおいて独自の道を歩み続けている。今年代末までに登場が予想される新型センチュリークーペは、V12エンジンを搭載したハイブリッドパワートレインを採用する可能性があり、内燃機関を完全に放棄する世界的な潮流に逆行する動きを見せている。

内燃機関の存続がブランド哲学の一部に

センチュリーブランドは、電動化に大きく賭ける世界的な高級ブランドに対する代替案として構想された。トヨタは、一部の購入者にとっては、内燃機関の特性や音、滑らかさが高級体験に不可欠であると考え、電気自動車への完全移行を意図的に避けてきた。そのため、今度のセンチュリークーペもこの路線を継承し、競合他社の完全電動フラッグシップとは一線を画す。

滑らかさに焦点を当てた新型V12ハイブリッド

トヨタ センチュリー クーペ
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日本国内の情報筋によると、このクーペには、6.0リッター直噴ツインターボV12エンジンをベースとしたプラグインハイブリッドシステムが搭載される見込みだ。総出力は800馬力に迫る可能性があるが、パワートレインの主目的は性能ではなく、長距離走行時の乗り心地の滑らかさと快適性の最大化にある。E-Four四輪駆動システムと従来型のオートマチックトランスミッションが組み合わされ、控えめでありながら技術的に洗練された高級感を演出する。

センチュリーはニッチな存在であり続ける

トヨタはセンチュリーを、標準化のためではなく、イメージと耐久性のために技術的決定が行われる少量生産ブランドと位置付けている。クーペの予想価格は3000万円から4000万円に達する可能性があり、特注モデルはさらに高額になる見込みだ。モデルの発売は、センチュリーブランド創設60周年にあたる2027年を目処に暫定的に計画されており、主要市場は日本国内に留まる見通しだ。

実際のところ、センチュリークーペは、流行が伝統と技術哲学に道を譲るという、現代の自動車業界では珍しいアプローチを示している。ハイブリッド形態でのV12エンジンの復活は、主流の市場期待に屈することなく、独自の高級車解釈を守り抜こうとするトヨタの姿勢を強調している。