2025年の自動車市場は価格が膨らみがちだが、それでも“素の価値”を届けるモデルがある。ある投票では、複数のセグメントで価格以上の内容をもたらす車がいくつか挙げられた。

際立った1台がマツダ CX-30だ。オーナーは、信頼性、AWD、一般的なAT、そして元気のいいエンジンが2万5〜2万7千ドルで手に入る組み合わせを評価している。走りの楽しさと現実的な価格を両立する小型クロスオーバーは稀だという見方で、実際、運転好きのツボを押さえつつ財布に無理をさせないタイプに映る。

シボレー Trax も同じくらい支持を集めた。手頃な都市型クロスオーバーで、広いキャビンといまの空気をつかんだデザインが売りだ。搭載するのは控えめな3気筒ターボだが、総合力で見れば“広さ×節約”の両立が魅力で、予算重視の有力候補に数えられている。

実用面で光ったのはフォード Maverick Hybrid。燃費はほどほどに抑えつつ、ピックアップとしての機能性を備え、価格は約3万ドルと“ちょうどいい落としどころ”と受け止められている。トラック的な用事をこなしながら燃料代を膨らませない、いまどき貴重な提案だ。

ホンダ・シビック
A. Krivonosov

コンパクトカーも抜かりない。Mini Hardtop 2-Door のOxford仕様は、2万6千ドルで装備が充実し、あの身軽さもきちんとついてくる。ホンダ・シビックは、価格・安全・品質のバランスが良いという評価が昔からの持ち味で、その方程式はいまも看板だ。

意外にも、より高額なモデルも“値打ち枠”に名を連ねた。シボレー コルベット C8だ。オーナーによれば、この性能とエンジニアリングに対して同価格帯に直接のライバルは見当たらないという。似た興奮を買おうとすると通常はもっと請求されることを思えば、その主張にはうなずける。

三菱 Outlander Sport も、堅実な低予算クロスオーバーとして注目を浴びた。いっぽうトヨタ カローラ ハイブリッドは、市場でもっとも経済的で手に届きやすいハイブリッドの一つとして挙げられている。どちらも狙いは明快で、価格と燃費を重視する人にとって理にかなう選択だ。