テスラは「Holiday Update 2025」の配信準備を進めているものの、機能の全容は依然としてベールに包まれている。正式なリリースノートがない今、ドライバーたちはソーシャルプラットフォーム上で“コミュニティ版の要望リスト”を作り上げ、勢いを増している。注目の声は、新しいストリーミングの選択肢、より賢いナビゲーション、そしてFSD（Full Self-Driving）の適用範囲拡大に集中。議論の軸足は、派手さよりも日常の使い勝手にある。

頻出するリクエストとしては、HBO MaxやParamount+といった新たな動画プラットフォームへの対応が挙がる。車載アプリのラインアップがここ数年ほとんど増えていないだけに、この“空白”は目立つ。さらに、Cybertruck向けのSummon実装や、地図上でワンタップで経路を微調整できる機能への期待も大きい。Grokのより深い統合を求める声も活発で、空調やナビの指示をシステムが実行してほしいという要望が目立つ（現状は未対応）。とりわけ経路のワンタップ編集は、移動中の不要なメニュー操作を減らせるという意味で実に理にかなっている。

実用寄りのアイデアもリストを支えている。提案されているFSDの「ラーニングモード」は、自宅やショッピングセンターでの駐車の好みを車が記憶できるようにするというものだ。クルマを日々の快適さで選ぶ人にとっては、こうした磨き込みこそが看板機能以上の価値を持つことが少なくない。とはいえ、アップデートの具体像についてテスラは現時点で明らかにしていない。