ランチアはラリーシーンへのカムバックを 発表し、Stellantis Motorsportの拠点で新型Ypsilon Rally2 HF Integraleを披露した。このモデルは2026年のWRC2に参戦する見通しだ。計画ではサトリー、バロッコ、トリノのエンジニアリングチームを束ね、拡充されたHFのラインナップにはYpsilon Rally2 HFRally4 HFYpsilon HF Racingが含まれる。これらはStellantis Motorsport Racing Shopを通じて入手可能。2026年スタートとする一手は、旗が振られる前にパッケージを磨き込む余白を残したと言える。

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あわせて、電動のYpsilon HFもお披露目。最高出力は280 hp、0–100 km/h加速は5.6秒、54 kWhのバッテリーを積み、航続距離はおよそ370 kmとしている。アルコン製ブレーキやトルセン式ディファレンシャルに加え、レベル2のADASも備える。さらにYpsilon HF Lineは量販グレードにスポーティな意匠を持ち込む。数値の並びを見る限り、日常の磨き上げを損なわずに機敏さを両立させる狙いが透けて見える。

CEOのロベルタ・ゼルビによれば、新型ガンマの生産開始は2026年の夏以降になるという。フラッグシップとなる同車はSTLA Mediumプラットフォームを採用し、ハイブリッドと完全電動の両パワートレインを用意、全輪駆動のGamma HFも設定される。単一プラットフォームに二つの電動化オプションを載せる判断は堅実で、HFのバリエーションがパフォーマンス志向をはっきりと打ち出す。