中国のテスラのModel Y注文ページには、年末までの納車を望む場合は在庫車から選ぶ必要があるという注意書きが新たに表示されている。要するに、購入者をやんわりと在庫車へ誘導している格好だ。文面からは、在庫の流れを優先しつつ納期不安を和らげたい意図もうかがえる。それでもページ上には納期の目安が示されている。Model Y RWDとModel Y Lは4〜8週間、Model Y Long Range RWDとModel Y Long Range AWDは4〜13週間とされている。業界関係者は、こうした更新から中国におけるModel Yの販売キャパシティは2025年の残り期間について事実上いっぱいだと読み取れると見ている。理由は需要の強さだという。XiaomiのYU7シリーズのような明らかに価格の安い選択肢がある中でも、テスラのModel Yは中国の購入層から根強い支持を保っている。ブランド力と商品力の組み合わせが単純な価格差よりも効いていることを物語り、価格だけでは勝負が決まらない市場の空気を今回の更新はよく映している。