メルセデス・ベンツが米国で大規模なリコールを発表した。対象は14万4049台。エンジンやブレーキの問題ではなく、走行中にインストルメントクラスターが真っ暗になるという安全性に関わる不具合だ。

SPEEDMEがNHTSAのデータを分析したところ、リコールの対象は2024~2026年型のメルセデス・ベンツAMG GT、Cクラス、Eクラス、SL、CLE、GLCの各モデル。原因はマルチメディアコントロールユニットにあり、ナビゲーションやインフォテインメントを管理するこのユニットが故障する。

不具合の内容は衝撃的だ。走行中にユニットが再起動し、インストルメントクラスターが消灯する。ドライバーは速度、警告、システムアラートなど、常に確認すべき重要な情報を失うことになる。

メルセデス・ベンツCLEの内装
A. Krivonosov

メルセデスはソフトウェアアップデートでこの問題を修正する。ディーラーはマルチメディアユニットのソフトウェアを無償で更新し、予期せぬ再起動を防ぐ。ハードウェア交換に比べれば簡単な対応だが、所有者はリコールを軽視すべきではない。

注目すべきは、リコールがAMG GTやSL、GLCといった新しいハイエンドモデルに及んでいる点だ。現代のクルマでは、スクリーンは単なるスタイリッシュな内装部品ではない。ドライバーはスクリーンとデジタルインストルメントクラスターを通じて重要な情報を得ている。走行中にそのシステムが暗転するのは、単なる不具合ではなく、危険そのものだ。

所有者はメルセデスからの通知を待つか、ディーラーで車両のVINを確認するのが最善だ。アップデートは無料だが、先延ばしにすると代償が大きくなるかもしれない。インストルメントクラスターがなければ、プレミアムカーでさえ、たった一つのソフトの不具合に突然翻弄されるのだ。