ゼネラルモーターズ(GM)は、中型トラック「シボレー・シルバラードMD」の生産を終了する。生産は2026年9月10日に、オハイオ州スプリングフィールドのインターナショナルモーターズ工場で終了する。同モデルは2018年からこの工場で組み立てられてきた。

シルバラードMDは4500 HD、5500 HD、6500 HDの3種類のバリエーションで展開され、関連モデルとしてインターナショナルCVも存在した。これらは個人向けピックアップではなく、クラス4~6に分類される商用トラックだ。レッカー車、バン、特殊車両、自治体向け機材のシャシーとして使われてきた。

撤退の理由はシンプルで、事業として採算が合わなかったからだ。Transport Topicsの報道によれば、GMは次世代モデルの開発を正当化できるだけの根拠を見いだせなかった。2025年の販売台数は8341台、2026年第1四半期はわずか1273台。フォードが君臨するこのセグメントでは、その数字では到底太刀打ちできなかった。

シボレー・シルバラードMD
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インターナショナルモーターズ工場は、防衛車両や商用車、装甲車両を手がけるカナダ企業ロシェルに買収される予定だ。ロシェルにとって、米国拠点の確保は国境を越えた供給リスクを低減し、政府契約の獲得にも有利に働く。現在、同工場の従業員は約1325人。

技術的に見れば、シルバラードMDは通常のシルバラードHDよりも一段上の存在だった。搭載されるのは6.6リッターターボディーゼルV8「L5D」。最高出力350hp、最大トルク1017Nmを発生し、組み合わされるトランスミッションは6速のアリソン製オートマチック。ホイールベールは4191mmから6172mmまで幅広く用意された。

シボレーは商用車セグメントから完全に撤退するわけではない。いすゞが製造する低キャブオーバーモデルは2027年モデルイヤーも継続される。しかし、シルバラードMDには直接の後継車は用意されない。GMにとって、これは大きな失敗ではなく、冷徹な計算の結果だ。作業用トラックとして十分な販売台数を稼げなければ、シルバラードの名をもってしても救えないというわけだ。