新型トヨタ4Runnerは、米国市場でたちまち大人気モデルに。その人気に目をつけたチューニングショップが、早くもカスタマイズパッケージを投入している。アリゾナ州フェニックスに拠点を置くWestcott Designsは、2026年型4Runner TRD Proをベースにした「Shadow」を発表。ほぼすべてをブラックで統一したSUVで、スタイリッシュさとオフロードでの実用性を両立させている。

2026年第1四半期、4Runnerの米国販売台数は前年同期の約8000台から3万3000台超へと、実に294%もの急増を記録。フルモデルチェンジ直後のモデルとしては異例のスタートダッシュと言える。しかも、トヨタ・モーター・ノース・アメリカ全体の販売台数がほぼ横ばいだったことを考えれば、その勢いが際立つ。

Westcott Designsは、ブラックのTRD Proをベースに、リフトキット、エクスペディションルーフラック、ロックスライダーを装備。これらは単なる見た目重視のアイテムではない。リフトによってアプローチアングルとデパーチャーアングルが向上し、ルーフラックは追加の荷物を積める。ロックスライダーは岩場や轍でロッカーパネルを保護する役割を果たす。

エクステリアは、とことん華美なアクセントを排除。ブラックのホイール、ブラックのボディパネル、ダークトーンのオフロードパーツ。追加されたLEDライトやモレパネルもすべて黒で統一され、まるでモール専用の特別仕様車とは一線を画す仕上がりだ。唯一のカラーポイントは、TRD Pro由来のレッドトリムのみ。それも、さりげない主張にとどまっている。

4Runnerの大ヒットは、チューナーがこぞって注目する理由を如実に物語っている。トヨタはラダーフレームSUVとしての頑丈なイメージを維持しながら、現代的なスタイルと存在感を獲得。このカテゴリーの購入者にとって、重要なのは単なるスクリーンや快適装備ではない。簡単にリフトアップでき、ギアを容易に追加でき、ためらうことなく自分好みに仕上げられるかどうかこそがポイントだ。

「Shadow」はまさにそうしたユーザーに向けたプロジェクトである。過激な全改修ではなく、自分の4Runnerをもっとタフに見せ、オフロードでの実力を高めたいと考える人のための、いわばレディーメイドのレシピだ。オフロード向けカスタマイズの本質は、舗装路を離れる前に、すでにその車両が本物の役割を果たしているように見えることにあるのかもしれない。