アウディ中国事業大再編:一汽と上汽の役割分担と新EVブランド「AUDI」
アウディが中国事業を大再編。一汽アウディはガソリン車とPPEベースのEVを継続、上汽アウディは新ブランド「AUDI」でCATLバッテリーやMomenta自動運転を搭載したEVに特化。E5 SportbackやE7Xなど最新モデルも紹介。中国市場でのアウディの二極戦略を詳しく解説。
アウディが中国事業の大規模再編を計画している。地元メディアの報道によると、二つの合弁会社に明確な役割分担を割り振る見通しだ。一汽アウディは四輪エンブレムの従来型モデルを継続し、上汽アウディは電気自動車時代向けの新ブランド「AUDI」に特化する。
狙いは社内での競合を排除することだ。PPCプラットフォームやPPEプラットフォームを採用したモデルを含め、おなじみのアウディバッジをまとうガソリン車とEVはすべて、長春の一汽アウディに集約される。同合弁会社は中国での伝統的なプレミアム事業を引き続き担う。
一方、上汽アウディは内燃機関モデルの販売を完全に停止する可能性がある。すでにガソリン車の在庫処分を進めており、最終的にはディーラーネットワークで扱うのは、上汽とアウディが中国向けに共同開発した別ブランド「AUDI」の製品のみとなる。四輪リングの代わりに、大文字の「AUDI」ロゴが使用される。

新ブランド初のモデル「E5 Sportback」は、2024年11月のAUDIブランド発表後に公開され、2025年9月に市場投入された。2番目の量産モデルは「AUDI E7X」で、5月8日から先行予約が開始され、価格は28万9800元(約4万2590ドル)からとなっている。
大きな賭けは中国の技術と開発スピードにある。AUDIはCATLのバッテリー、Momentaのスマート運転システム、バイトダンスの大規模AIモデルを採用する。純EVに加えて、上汽アウディはPHEV(プラグインハイブリッド車)やEREV(レンジエクステンダー車)も検討している。
一汽アウディも過去に甘んじているわけではない。ガソリン車とPPEベースのEVにHuaweiの技術を導入し、競争力を高める。アウディは、収益性の高い従来型プレミアム市場を維持しつつ、より迅速かつ積極的に進化する中国のEVブランドに遅れを取らないようにしている。
購入者にとっては、ラインアップが明確になる利点がある。伝統的な四輪リングの「本物のアウディ」を望むなら一汽アウディへ。中国のデジタル機能を備えたローカルな電動AUDIが必要なら上汽アウディだ。ドイツブランドでさえ、中国では古いロゴだけでは通用しないことを認めざるを得ない。