広州モーターショー2025で、リンカーンはノーチラスの特別仕様「アトランティス・エディション」を披露した。全車4輪駆動で、限定666台、価格は25万9900元に固定。上質な仕立てと、中国市場のために練り上げられた新しいシグネチャールックに焦点を当てている。

広州モーターショー / リンカーン・ノーチラス アトランティス
A. Krivonosov для Tarantas.News

エクステリアは、立体的なパターンを与えた大型グリルがフロントの主役。スリムなLEDヘッドライトと車幅一杯のライトバーがビジュアルを結び、光の表情に連続性を持たせる。バンパーは緻密な面構成と縦型インテークでスタンスを強調。ショーカーはメタリックの深いグレーで、ボディラインの陰影が際立つ色味だ。

キャビンはさらに強い印象を残す。48インチのフルデジタルパネルがダッシュボードを横断し、メーター、インフォテインメント、助手席ディスプレイをひとつに統合。センターコンソールにもサブスクリーンを備える一方で、物理ボタンやブランドらしいシフターは残され、ハイテクを主役に据えながらも触れる操作感を手放していない。赤×黒のトリムにレザーとデコラティブインレイを組み合わせ、新世代ラグジュアリーのムードを描き出す。

広州モーターショー / リンカーン・ノーチラス アトランティス
A. Krivonosov для Tarantas.News

パワートレーンは261hpを発生する2.0Tガソリンに8速AT、四輪駆動の組み合わせ。中国の顧客に向けたこのデビューは、単なる限定仕様というより、ハイテク化が進む中国でリンカーンがプレミアムの文法を見直していることを示すメッセージに映る。全体の仕立ては、現地の嗜好を丁寧に読み解いて緻密に合わせ込んだ印象だ。