フォードは、将来の車両で取り外し式の電源コンセントモジュールを使えるようにする新技術について、最近特許を出願した。狙いは明快で、実用性に直結するアプローチだ。

この仕組みにより、ユーザーの使い道は大きく広がる。運転者は車体からコンセントモジュールを直接引き抜き、キャビンの外で機器やデバイスを動かしたい場所まで持ち運べる。実質的に、車載発電機や車両バッテリーからの電力を、クルマの周囲ほぼどこでも取り出せるようになり、乗る側にとって実感できる利便性が加わる。現場でありがたいのは、車体から離れても同じ電源にアクセスできる自由度だ。

このアプローチがあれば、屋外でのひと休みの時間や整備作業、車のそばに設けた小さなイベントでも、工具やガジェット、そのほかの電装機器に気兼ねなく電力を供給できる。発想自体はシンプルだが、こうした柔軟性があると、その場しのぎの対応が“きちんとした作業”に変わることが多い。小さな工夫の積み重ねが、使い勝手の印象を大きく変える。