フォードはSEMA 2023で初公開したムスタングFP800Sコンセプトをひっそりと刷新し、最新仕様をCustom Garageのウェブサイトにさりげなく掲載した。SPEEDME.RUによれば、このアップデートはFP800S Bronze Magnerideという名称で、グレーのボディにブロンズのホイールとアクセント、新しいグラフィック、そして反応を引き締めることを狙ったローダウン仕様を組み合わせる。装備も本気度が高く、ピレリTrofeo RS、カーボン製スプリッター、Dark Horse風のスポイラー、Ford Performance製エグゾーストを備える。配色の妙もあって見た目は派手すぎず、芯は硬派だ。

キャビンにはRecaroシート、純正バッジ、ProCalキャリブレーションツール。だが主役はボンネットの下にある。Whipple製ツインスクリュー・スーパーチャージャーが5.0リッターCoyote V8を800hp超まで押し上げ、Mustang GTやDark Horseの480〜500hpを大きく上回る。パッケージには強化ハーフシャフトと92mmスロットルボディも含まれ、メーカー後ろ盾のトラック向けレシピのように構成が整えられている。

現時点でFP800S Bronzeはあくまでコンセプトだが、メッセージは明快だ。フォードは視線をさらうスタイルと実直な走りの意図を両立させるカスタマイズパッケージに力を入れている。各コンポーネントの多くは単体でもすでに入手可能で、スーパーチャージャーも$10,500で用意される。このアプローチのおかげで、コンセプトはただのじらしではなく、厳選されたパーツを見渡せるショーケースとしての完成度が際立っている。