工場に傷ひとつない、それでもレクサスのラインは金曜まで真っ暗のまま

工場に傷ひとつない、それでもレクサスのラインは金曜まで真っ暗のまま
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ドミトリー・ヤキン

震度7の揺れでも建屋に被害はなし。それでもレクサスの宮田工場は29日夕方から止まった。3日間で5000台以上が生産できないとの試算も出ている。

建屋にひび一つ入らず、けが人も出ていない。それなのに、トヨタ自動車九州の3工場は止まったままだ。29日の朝、ラインは1直だけ動いた。そして夕方には再び消えた。稼働停止は29日の2直から、31日金曜の終わりまで続く。

きっかけは28日に熊本県を襲ったマグニチュード7.1の地震だった。日本の震度階級で最大の7、犠牲者、寸断された道路、停電した住宅、止まった列車。震源から福岡県の3工場までは約150キロ離れている。だが日本の自動車産業にとって、それは距離ではない。部品の到着はほぼ時間単位で組まれているからだ。トヨタは「余震や復旧の状況を含め、事態は日々変化している」とし、関係者の安全確保が再開の前提だと強調した。

時系列だけ見れば迷いのようだが、これは計算だ。28日の夕方の2直は、地震の直後に安全確認のため取りやめた。29日の午前、1直はラインに戻った。その後、物流と仕入れ先のリスクを計算し直し、会社はもう一度すべての電源を落とした。8月3日から動かすかどうかは、31日に判断される。

最も重い打撃を受けるのはレクサスだ。宮田工場はセダンのESとクロスオーバーのUX、NX、RXを生産し、年間能力は約430,000台。苅田工場はエンジンを、小倉工場はハイブリッドシステムの部品をつくる。業界の試算では、宮田工場の3日間の停止だけで5000台以上が生産できない計算になる。トヨタ自身は失われた生産量を公表していない。

話は完成車工場だけで終わらない。仕入れ先のアイシン九州も生産を止め、建屋と設備の点検に入った。従業員は全員無事だが、本格的な再開時期はまだ示されていない。アルミダイカストのアーレスティも同じ判断を下した。さらにダイハツ九州が、大分と久留米の両工場でトヨタに追随して休止に入っている。

レクサスES、UX、NX、RXの納期遅れが避けられない、と語るのはまだ早い。トヨタは納期の変更も特定車種の不足も発表していないからだ。すべては31日に決まる。停止が延びるか、仕入れ先が足並みをそろえて復旧できなければ、影響は1週間と1工場の枠を超えていく。

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