ゼネラルモーターズ(GM)は、ブラジルにおけるシボレー・オニックス・エコの販売が「非常に好調」だと強調する。ただし問題がひとつある—どれほど好調なのか、具体的な数字は一切明かさない。受注件数も登録台数も公表されていない。代わりに雄弁に語るのは価格だ。ターボエンジンとオートマチックを備えたこのハッチバックは9万9990レアル。自然吸気エンジンとマニュアルトランスミッションを組み合わせたベースグレード「オニックス1.0 MT」より2900レアルも安い。オートマがマニュアルより安いとは、誤植のように聞こえる。だが、これは事実だ。
からくりは、この価格にたどり着くために何を犠牲にしたかにある。この値下げは、ブラジルで根強い人気を誇るフレックス燃料技術を手放すことと引き換えだった。オニックス・エコはガソリンをまったく給油できない—排気量1.0リッターの直列3気筒ターボエンジンは、エタノール専用にチューニングされている。出力は115馬力、トルクは16.8kgf·m、換算で約165Nm。組み合わされるのは6速のトルクコンバーター式オートマチックだ。アメリカの情報源が伝える137lb-ft(約186Nmに相当)という数値は、シボレーの公式スペックとは一致しない。
この低価格を可能にしたのは、連邦政府の「カロ・サステンタベル」プログラムだ。このプログラムは、生産から燃料使用までのライフサイクル全体での排出量、リサイクル可能な素材の比率、そしてブラジル国内でどれだけ製造工程を行っているかを評価基準としている。この優遇措置により、ハッチバックの価格は10万3190レアルから9万9990レアルへ、セダンの「オニックス・プラス・エコ」は10万6990レアルから10万3990レアルへとそれぞれ引き下げられた。他のラインナップと比べると、その差は一目瞭然だ。
ガソリンでも給油できる従来のターボ仕様オニックスは10万4690レアルから。一方でエコは、オートマチック、エアバッグ6基、バックカメラ、マルチメディアシステムを標準装備しながら、それより安い。この優位性の代償が燃料の制限というわけだ—実際にどれだけ得をするかは、その地域でのエタノールの入手しやすさと価格次第となる。
GMが狙うのは個人客だけではない。自社の車両群の炭素排出量を減らしたい企業も視野に入れている。モデルの好調な滑り出しについて語る中で、GM南米担当副社長のファビオ・ルア氏が特に挙げたのも、法人購入者だった。今のところ、この評価はあくまでメーカー側の見解にとどまる—GMはオニックス・エコ単体の販売実績を公表していない。
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