外観は変わらない。エンジンもそのまま。トランスミッションも同じだ。変わったのは価格である。スバルはダイハツからOEM供給を受ける軽ハイトワゴン、ステラを改良した。ムーヴの姉妹車にあたるこのモデルの変更点は、すべて電子制御の内側に収まっている。
スマートアシストの視野が広がった。これまでは前方の車両、二輪車、自転車、歩行者を検知していたが、新たに横断中の自転車も対象に加わった。街乗り中心の軽自動車が毎日直面する場面そのものだ。
次は交差点である。右折時に対向方向から接近する直進車両、そして右左折時に対向方向から横断する歩行者を検知する機能が追加された。日本は左側通行だから、右折は対向車線を横切る動作にほかならない。市街地で最も神経を使う瞬間だ。ただしスバルは明言している。あくまで支援機能であり、道路状況によっては自動ブレーキが作動しない場合もある、と。
流れに乗るための機能も磨かれた。全車速追従機能付きACCは先行車の検知精度が向上し、加減速がより滑らかになった。レーンキープコントロール、つまりLKCの作動時のふらつきも減っている。ただし条件がある。昨年の発表資料でも今回の資料でも、ACCとLKCは上位2グレードにしか触れられていない。Zではメーカー装着オプション、ターボのZSでは標準装備だ。
ZとZSにはアクティブマルチインフォメーションメーターが加わる。デジタルスピードメーターに運転支援の作動状況を組み合わせた表示だ。スバルは画面サイズを公表していないが、ダイハツは同じメーターを7インチTFTと説明している。ムーヴの改良は7月29日、ステラより1週間早く、内容はほぼ同一だった。違うのは伝え方である。ダイハツは対歩行者の上限速度が60km/hから80km/hに引き上げられたと明記しているが、スバルの資料にその一文はない。
機構は1年前とまったく同じだ。自然吸気の直列3気筒は38kW(52PS)と60N・m、ターボは47kW(64PS)と100N・mを発生し、いずれもCVTと組み合わされる。WLTCモード燃費はグレードと駆動方式によって19.9km/Lから22.6km/L。ボディサイズは軽規格に収まる3395×1475×1655mm、ホイールベースは2460mmだ。
そして価格である。前輪駆動のステラLは136万9500円から、4WDは149万6000円。Gは153万4500円と166万1000円、Zは182万500円と194万7000円、ターボのZSは194万7000円と207万3500円だ。ここからが本題になる。1年前、4代目の発表時には同じ車がもっと安かった。LとGは1万1000円、ZとZSは1万6500円の値上げである。姉妹車のダイハツ・ムーヴも改良後の出発点はまったく同じ136万9500円だ。販売計画は変わらない。2025年6月と同じく月400台である。
価格表にはもう一つ面白い点がある。4WDのZと前輪駆動のZSは、194万7000円でまったく同額なのだ。同じ金額で、ターボなしの4WDを取るか、4WDなしのターボを取るかを選ぶことになる。
ステラは今も素直な街乗りの一台であり、新しいアルゴリズムはまさにその舞台で効いてくる。交差点、狭い路地、突然現れる自転車。しかし滑らかなACCと車線維持支援が欲しいなら、安いグレードは選択肢から外れる。残るのはオプションを追加したZか、ZSだ。そしてZSの価格は、1年前より1万6500円高い。
先に、スバルが日本でBRZを改良し、5万5000円値上げしたと報じられている。