6代目となる日産セレナのハイブリッドは、ブランド最新のe‑Powerシステムを採用。パワートレーンの狙いは明快で、走行は電動を主役に据える思想だ。コンパクトな1.4リッター直列3気筒ガソリンエンジン（約98 hp／123 Nm）は車輪を回さず、1.77 kWhのバッテリーに電力を供給する発電専用。蓄えた電力は専用モーターに送り込まれ、最大163 hp／ピークトルク315 Nmを発生し、走りの性格をしっかり電動側に振っている。

外観は、セレナらしいアイデンティティを崩さずに進化を遂げた。フロントは見直され、Vモーショングリルに一体型の水平LEDライトストリップを配する構成。ヘッドランプはよりシャープな造形とモダンなLEDユニットを採用。フォグランプも更新され、日産の現行デザイン言語に自然に溶け込む、よりクリーンでコンテンポラリーな印象に整えられている。

さらにトピックとして、新型セレナは初めてマレーシアで現地生産される。これは同国の自動車市場にとって節目といえる出来事だ。

一方で、価格の詳細はまだ公開されていない。販売開始が近づくタイミングで、メーカーが正確な数値を発表する予定としている。