BMW Mの限定モデル、新作は2028年以降に延期される理由
BMW MはSpeedtopやSkytopのような超限定モデルの新作を2028年より前に市場投入しないと発表。電動化プロジェクトに注力し、リソース不足が背景に。限定モデルの戦略と将来展望を解説。
BMW Mは、SpeedtopやSkytopのような超限定モデルが再び登場することは近々ないと明言した。部門長のフランク・ファン・ミールによれば、社内ではそのようなプロジェクトへの関心があるものの、現在は新たな限定シリーズを開発していないという。仮にモデルが承認されたとしても、2028年より前に市場に現れることは期待できない。
この遅れは理にかなっている。BMWはわずか50台に限定されたSkytopの生産を終えつつあり、Speedtopは2026年末に発売されるが、こちらも約50万ユーロで70台のみだ。以前には、2022年の3.0 CSLが75万ユーロという高額にもかかわらず即完売した。これらのシリーズは規模が小さく需要は膨大だが、BMW Mのリソースには限界がある。
2029年までに、同部門は約30の新モデルやフェイスリフトを計画しており、M3、X3 M、X4 M、X5 M、X6 Mの電動バージョンも含まれる。少量生産車にとって、単純に空き時間がないのだ。
3.0 CSL、Skytop、Speedtopといった限定モデルは、イメージ、技術、戦略を融合させるBMWの繊細なツールとして機能する。こうしたプロジェクトを通じて、ブランドはデザインやエンジニアリングのソリューションをテストし、その後、大量生産されるNeue Klasseモデルに波及させていく。同時に、これらの少数シリーズはM部門の感情的ステータスを維持し、フェラーリのスペシャルプロジェクトや限定ポルシェが伝統的に支配するニッチ市場でBMWの存在感を保つのに役立っている。
商業的側面も同様に重要だ。3モデルはすべて即完売し、市場が標準的なMカーよりも大幅に高額な超レアBMWに支払う意思があることを証明した。しかし、この成功にもかかわらず、同社は現在、電動化の課題で過負荷状態にある。そのため、主要なEVプロジェクトの波が落ち着く2028年頃に近づいてから、新たな少量生産マシンを議論するのが合理的と言える。