メルセデス・ベンツがガソリンに背を向けるのは時間の問題だと、誰もが思っていた。だが、そうはならない。2027年のロードマップに並ぶのは14の投入計画で、電気自動車はわずか3車種。残る11車種は内燃機関を積む。大半の車名は、いまも明かされていない。
最も密度が高いのは、シュツットガルトがコアと呼ぶ中核セグメントだ。Cクラス、Eクラス、GLC、GLEの各ファミリーがここに入る。内燃機関のモデルと派生車が6車種、対する電気自動車は1車種のみ。上級セグメントの配分はもう少し穏やかで、内燃機関が4車種、電気自動車が2車種。そしてエントリーセグメントの新型はきっかり1車種。もちろんエンジン付きだ。
ただし、メルセデスの計画にあるICEという表記が、電動化を一切伴わない普通のガソリンやディーゼルを指すと考えてはいけない。同社が語っているのは電動化されたパワートレインだ。マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、そして新型V8。そう、8気筒である。V8が葬られたと言われる時代に。
具体的に正式発表されているのは、いまのところ1件だけ。2027年に登場するオープンボディのGクラスだ。さらに、AMG.EAプラットフォームを使う電動4ドアのメルセデスAMGに続いて、SUVが登場するとみられる。Gクラスの小型版も計画に名を連ねるが、開発が発表されただけで、投入時期もパワートレインの構成もいまだ公表されていない。
2025年から2027年末までに、メルセデス・ベンツは40車種を超える新型・改良モデルを投入する計画だ。この図から読み取るべきは次の点である。内燃機関の「復活」など起きていない。起きているのは、選ぶことの拒否だ。電気自動車は進化を続けるが、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドは商品構成の重い一角として残り、いまのところ席を空けるつもりはない。
先に、メルセデス・ベンツGLAの最初の写真が世界初公開の前日に登場したと伝えられていた。