BMW iXの米国販売終了と次世代EVへの移行
BMW iXは米国市場で販売台数が大幅減少し、販売を終了。次世代EVへの注力を強化する動きを紹介。高級EV市場の変化と技術的特徴を解説。
BMW iXは米国市場で地盤を失いつつある。2026年第1四半期の販売台数はわずか1,788台に落ち込み、前年比で約50%減少した。この状況を背景に、BMWは同モデルの同地域での販売を実質的に終了し、次世代電気自動車(EV)への注力を強めている。高級ブランドにおいても、EVセグメントへの優先順位が変化していることを示す動きだ。
技術的には高度な仕様を備えていたものの、iXは一般消費者にとって受け入れにくいモデルだった。斬新すぎるデザイン、独特なコンセプト、そして高額な価格がハードルとなった。従来の内燃機関モデルを模倣しない方針は、強みであると同時に弱点にもなった。

iXはガソリン車の派生モデルではなく、独立した製品として構想された。しかし、米国市場ではこのアプローチが予想以上に受け入れられなかった。
販売は低迷したものの、iXは重要な技術プラットフォームとしての役割を果たした。BMWが初めて「Shy Tech」コンセプトを採用したのはこのモデルで、機能をデザインにシームレスに統合した。
主な特徴には、エレクトロクロミックルーフ、「自己修復」機能を持つラジエーターグリル、デジタルインターフェースに重点を置いたミニマリストな内装が含まれる。これらの要素は現在、Neue Klasseプラットフォームを採用した新型モデルに引き継がれつつある。
iXの撤退は、新型iX3の準備とNeue Klasseプラットフォームの立ち上げと時期を同じくする。BMWは市場の期待により合致した、より手頃で大衆向けの電気自動車に賭けている。実質的に、iXは従来のBMWと未来のモデルをつなぐ架け橋のような存在であり、ソフトウェア、バッテリー、エコシステム統合が中心となる次世代への過渡期を象徴する車だったと言える。