自動運転トラックを約束したテスラ、すぐに優先順位を下げる

自動運転トラックを約束したテスラ、すぐに優先順位を下げる
tesla.com
ドミトリー・ヤキン

テスラは電動トラック「セミ」の自動運転について、初めて具体的な時期を示した。2026年末か2027年初頭だ。だが同じ発言の中でイーロン・マスク氏は、プロジェクトが半年ほど後回しになると認めた。

テスラはついに、電動トラック「セミ」の自動運転システムについて具体的な時期を示した。2026年末か2027年初頭だ。前進のように聞こえるだろうか。だが同じ回答の中で、イーロン・マスク氏はこのプロジェクトが半年ほど「後回しになる」と漏らした。エンジニアリングの主力は今、モデル3、モデルY、そして無人の「サイバーキャブ」に向けられている。

では実際に何が変わったのか。自動運転セミは公開されているプロダクトロードマップに戻っただけ――それ以上でもそれ以下でもない。マスク氏はこれを米国のトラック運転手不足と結びつけつつ、同時にハンドルを握る人間の快適性向上も約束した。もっともらしく聞こえるが、この二つはまったく別の課題だ。運転支援は人手不足を解消しない。完全な無人運行には、専用の試験、許可、そして運用インフラ全体が必要になる。似た言葉が同じ中身を意味するわけではない。

そしてまさにここに空白がある。テスラは2027年までに具体的に何が「実現」すべきなのかを明らかにしていない。運転者の監視下にあるシステムなのか、限定的な無人パイロット運用なのか、それともキャビンに誰もいない完全な商用輸送なのか。セミの公式ページには、稼働中の安全システム、中央に配置された運転席、2026年からの納車開始が記載されている――だが仕様の中に自動運転モードはない。テスラの乗用車向けFSDでさえ、公式には人間による常時監視を必要とし、車を自動運転車にするものではない。

テスラはすでにネバダ州にセミ工場を持ち、大量生産の準備は整っている。だが同社自身、2026年末時点でもトラックは車両全体のごく一部にとどまると認めている。マスク氏は、自動運転機能の実現が生産台数の増加につながると見込んでいる。

テスラが約束を重ねる一方、競合他社はすでに貨物を運んでいる。オーロラ・イノベーションは2026年1月の時点で無人走行距離25万マイル超を報告し、年末までに200台超の無人トラック体制を目指している。テスラにとって本当の試練は、FSDのようなソフトウェアの名称ではなく、キャビンに誰もいないセミの実際の路上試験と、商用ルートでの運行許可の取得になるだろう。

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